
水族館×廃校という異色の組み合わせが人気を博し、2018年4月のオープンから約半年間で、来館者数10万人を突破した「むろと廃校水族館」。
その魅力を探るべく、室戸市に行ってみました!

2006年に廃校となった旧椎名小学校を再生した「むろと廃校水族館」。
受付で出迎えてくれた館長の若月さんは、「むろと廃校水族館」を運営している「日本ウミガメ協議会」の室戸基地でウミガメの調査・研究などを行っています。

水族館誕生のきっかけは、ウミガメの調査で収集した資料や標本の展示兼、保管場所として小学校を活用できないかと考えていたところ、室戸市長から「それなら、水族館にしてみては?」という提案があったからなんだそう。

「思いついたら、すぐさま行動に移す」という若月さん。水族館の人気コーナーである手洗い場を活用したタッチプールは、オープン3日前に突然ひらめき、当日までに形にしたんだとか!

「自分たちが楽しめる水族館にすれば、自ずとお客様も楽しんでくれる」と話す若月さん。
水族館では、跳び箱を活用した水槽や学校机が並んだホールなど、子どもはもちろん、大人もワクワクするような懐かしさと新しさを感じられます。

「2階の水槽エリアに展示されている生き物の多くは、ウミガメ調査で協力を得ている室戸市の漁師さんが持ってきてくれているんですよ」と若月さん。
中には、ウツボやタカアシガニ、エイや深海魚などもいます。

水槽エリアのメインは、やはりウミガメ!
円柱の水槽では、アオウミガメと一緒に、日本全国でも年に数件しか目撃情報がないといわれるクロウミガメが泳いでいました。

3階には、資料や標本がズラリ!
ムツエラエイやリュウグウノツカイといった、貴重な標本もあります。
この日は、漁師さんから珍しい魚が届いたということで、スタッフが解剖していました。
先程まで笑顔だった若月さんも、この時ばかりは真剣です!

3階の図書室には、なんと巨大なミンククジラの標本が!
「この鯨は、室戸市の漁港で水揚げされた後、鮮魚店などで捌かれたものをスタッフが総出で回収したんですよ」と、その当時を振り返ります。

水族館の目玉となるのは、25mプールをそのまま展示コーナーにした屋外大水槽です。
水槽には、アカウミガメやシロシュモクザメと共に、様々な魚たちが仲良く泳いでいます。

「いずれは、漁師さんが釣った魚を家庭科室で調理したり、プールサイドでBBQもしてみたい」と話す若月さん。
「むろと廃校水族館」の今後にも注目です!
問い合わせ
むろと廃校水族館
住所/高知県室戸市室戸岬町533-2
電話番号/0887-22-0815
開館時間/【4月〜9月】9:00~18:00、【10月~3月】9:00~17:00
休館日/なし
入館料/高校生以上600円、小・中学生300円、小学生未満無料